ジメジメとした季節がまたやってきましたね。
6月になると毎年恒例となる梅雨が訪れます。気温も安定せず、雨が続き、湿気も高く不快な空気になる事から、この時期を嫌う人も多いでしょう。
そして、梅雨の時期に気をつけなければならないのは、食中毒です。
なぜこの時期に食中毒が起きやすいのか、そしてどうやって対策していけばよいのか、説明していきたいと思います。
そもそも食中毒とは?
初めに、食中毒とはどういったものなのか詳しく説明していきましょう。
これは、細菌あるいは最近から出される毒素に汚染されてしまった食品を口にすることで起きてしまう、中毒症状のことを言います。食中毒の原因となるのは、細菌とウイルスです。
かつては、O-157が流行ったり、最近ではノロウイルスという言葉をよく聞くと思いますが、全て食中毒の種類です。食べ物が腐ったり、しけったりたりすると、そこに細菌やウイルスが繁殖しやすくなるため、危険です。
もし、食中毒になってしまったら、さまざまな症状が現れます。
最も多いのが、下痢と腹痛です。ずっとトイレから離れられないぐらい下痢が続き、お腹もかなり痛みがあります。
他にも、吐き気、頭痛、発熱、悪寒など、重い風邪をひいた時と同じような症状が現れます。
食中毒といっても、様々な種類があり、それぞれ特徴も症状も違います。
特に違うのが、潜伏期間です。例えば、カンピロバクターというものは、2〜5日間潜伏します。ブドウ球菌は、1〜6時間と、比較的すぐに症状が現れます。
症状と潜伏期間で、どの食中毒になったのか特定し、治療する必要があります。
梅雨に食中毒になりやすくなる理由
では、なぜ梅雨に食中毒になりやすいのでしょうか。
先ほど、食中毒の原因は、細菌とウイルスと説明いたしましたが、これは繁殖しやすい条件があります。それが、温度と湿度です。
温度は、平均的な室温で、湿度は高いほど繁殖しやすくなります。だから、細菌はキッチンによく発生していると言われております。食器洗浄用のスポンジ、まな板、シンク、三角コーナーなどは、最も繁殖しやすい場所です。
そして、梅雨になれば普段は何ともない場所でも、湿度が高いことで、細菌やウイルスが発生しやすくなってしまいます。梅雨の時期は、雨がもちろん多く、6月ということで気温も高いため、絶好の時期なのです。だから、普段以上に食べ物には気をつけなければなりません。魚や肉はしっかりと火を通す、野菜や果物は鮮度の高い状態で食べるということが大切です。
また、カビや菌の繁殖以外にも原因があると考えられております。
それは、まだ身体が慣れていない高い湿度と、冷たい食べ物・飲み物の摂取が増えることによって、胃腸が弱くなっているため、免疫力が下がり、体内でウイルスを退治できず、食中毒になってしまうというものです。
食べ物の管理だけではなく、自分自身の体調管理も必要になるのです。
食中毒にならないためには
食中毒の発生する施設別で見た場合、約半分が飲食店で起きております。
そして一割近くが家庭内で起きていると言われております。
飲食店でも、この時期は特に生ものに気をつけましょう。特に刺し身や生肉などは要注意です。
家庭内では、梅雨の時期には、冷蔵庫でしっかりと食べ物を管理し、テーブルに出しっぱなしにしたり、調理不十分で食品を食べないように注意が必要です。
また、まな板や包丁など、キッチン周りの用具はしっかりと殺菌することも大事です。そして調理後の料理はすぐに食べる、あるいは低温で保存するようにしましょう。
食中毒予防には、細菌をつけないこと、増やさないこと、そして殺菌することが基本と言われております。
肉眼では見えないからこそ、食品や器具、そして自分の手など、こまめにきれいにすることが何よりも大切と言えます。ただ、どれだけ注意しても必ず防げるわけではありません。
もし症状が出たら、速やかに病院に行きましょう。
食中毒は、一般的には数日で治まることが多いですが、その間は常に体調不良で、食べることもままなりません。発症すると、かなり辛いことになるので、そうならないように、質の良い睡眠と熱を通した食事で体調管理して、できれば少し汗をかく程度の運動を心がけ、梅雨時期には特にしっかりと対策しましょう。