みなさんは、ノドの乾燥に敏感になっていますでしょうか。喉は、風邪をひき始めた時に最初に症状が出てくる箇所であり、その時に正しい対処をしなければ、すぐに風邪をこじらせてしまいます。
それぐらい喉は体の調子を感じるための重要な箇所です。では、そもそもなぜ乾燥してしまうのか、探ってみましょう。
喉の乾燥でどんな症状が起きるのか
喉が乾燥すると、イガイガした感じがしてすぐに分かると思います。でも、そうした違和感だけではなく、はっきりとした症状が起きるのです。一番分かりやすいのが、喉の痛みです。唾を飲み込んだだけで痛みが走ったり、声を出すだけで辛いこともあります。酷い時は、まるで声帯がやられてしまったかのように、声が全く出なくなることがあります。声が出ないと、何もできません。特に仕事をしている人は、要注意です。体は動けるのに、声が出ないことで仕事を休まざるをえなくなります。
そして、咳が出たり痰が出ることもあります。これは、もう何かに感染していることを疑った方がよいでしょう。喉の奥が常になにかが引っかかっているような感覚になるのは、喉の乾燥により細菌が付着し、炎症を起こしている可能性が高いからです。
特に咳が続く場合は要注意です。咳は多くの場合、夜眠る前に一番強く出現します。これは、活動神経である交感神経から、リラックス神経である副交感神経に切り替わるためです。気管は交感神経が働いてるとき、いっぱい酸素を体が必要とするため、気道が開くようになっています。逆に寝る前は気道が狭くなり、咳が出やすくなります。咳が酷く眠れない時は、余計に体を不調にしてしまいます。喉がいたく、何も食べられない、何も飲めない場合、十分な栄養が摂れず、さらに免疫力が下がってしまうことにもなるのです。喉の乾燥は、それだけ危険な前触れということです。乾燥してるだけで、ウイルスは活発になりますしね。
湿度や病気が主な原因
喉が乾燥してしまうのは、主に二つの原因があります。それは、湿度と病気です。
大抵はどちらかがきっかけになっているので、ある意味、わかりやすいと言えるでしょう。
湿度はそのままの意味で、室内や外の湿度が低かったり、エアコンや扇風機の風で空気が乾燥してしまうことがあります。特に秋から冬にかけて湿度は極端に下がってきます。ですので、夏から秋に入りかけた時期というのは、ノドの乾燥を感じやすくもあります。実際にその時期に体調を崩してしまう人は多いものです。実際に今年みたいに早くからインフルエンザが流行ることもあります(ふつうはもう少し気温が下がった年末年始頃が多いですが)。これは、ウイルスは乾燥に強いというか、乾燥と気温が低い状態になると、ウイルスは繁殖しやすくなります。喉が乾燥していることで、喉からウイルスを感染しやすくなってしまうからです。
病気による喉の乾燥は、例えば、免疫力が低下したり、高血圧、気管支炎など、さまざまな疾患で起こりやすくなります。そういった病気にかかりやすい人、あるいは持病持ちの方は、室内の湿度には気を配る必要があります。また、夏場はエアコンなどを付けっぱなしにてしまい、体が冷え乾燥が進行してしまいます。そうすると、ますます何かの病気に感染しやすくなります。
つまり、夏場から冬場にかけて喉の乾燥は気にしなければなりません。ということは、一年の大半ということになりますね。
対策と予防
では、どうすれば喉の乾燥を予防することができるのでしょうか。その対策を説明したいと思います。
一番良いのが加湿器です。室内の乾燥には、加湿器で対策をすることができます。特に秋口や冬場などは、室内が乾燥しているからといって、窓を開けることが難しくなります。また外気も乾燥していることが多く、あまり対策になりません。だから、蒸気を出して湿度を上げるのが手っ取り早いのです。加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋の中にぶらさげておくことや、起きてる時ならヤカンもよいでしょう。
外では、マスクをすることで口の中の乾燥を防ぐことができます。他にも飴をなめたり、こまめに水分を補給するなどの対策ができます。冷たい飲み物は、体温を下げてしまうので、できれば温かい飲み物をゆっくりと飲むと良いとされております。とくに生姜を飲み物に加えてあげると、咳止めにもなるし、体を温めるのにも有効なので、おすすめです。
ノドの乾燥の原因の多くが、湿度と病気によるものが原因です。喉の乾燥から、風邪をひいてしまったり、ウイルスや細菌などに感染してしまうリスクがあります。
その対策として、とにかく喉が渇いてしまわないようにしましょう。少しでも喉が渇いている、イガイガする、痛むなどの症状を感じたら、大事になる前に対処してください。ただし、喉が関所となって炎症を起こしてくれるおかげで、中までウイルスが侵入せずにすんでいるので、風邪を引いてしまって喉が痛いときは悲観せず、「免疫がんばってくれてるな」と応援してあげて下さい(*^-^*)