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春が動きたくなる訳はなぜなのか

長い冬が終わり、ようやく春が訪れると、気分もウキウキしてくる人も多いでしょう。ついつい用もないのに外に出かけたくなるのではないでしょうか。

なぜ人は春になると、動きたくなるのかご存知でしょうか。ただ単に暖かくなってきたからという理由だけではありません。

実は、肝臓が大きく影響しているのです。

東洋医学では肝臓は木に属している

少し余談になりますが、東洋医学では、自然現象を5つの事象に分類して考えられてきました。それを陰陽五行説(木火土金水)と言います。そして、実はそれは人体にも当てはめられているのです。

そして、肝の働きは「木」に属しております。木に属しているものは、植物が地(陰)から出て、天(陽)に伸びていく、そして枝葉を広げるという性質を持ちます。つまり、物事を伸びやかにするのが「木」というわけです。
肝臓は、体内において原料を加工する工場のような役割を持っております。さまざまな栄養素を吸収してエネルギーに変換する代謝機能アルコールを分解する機能胆汁の生成や分泌する機能を兼ね備えております。つまり、肝臓の機能が働くということは、エネルギーの代謝が活発になり、毒素もしっかりと分解するということです。体内でこうした良い循環が生まれることで、体は元気になります。

だから、春になると、人は動きたくなるというわけです。あくまで東洋医学の考え方ではありますが、春になると元気になるのは、気分的なものだけではなく、体内のメカニズムによってなるということが分かりますね。

春に眠たくなるのも肝臓が関係している

春になってくると、眠気が強くなり、仕事中や授業中についウトウトしてしまう人もいらっしゃるでしょう。これは気温が暖かくなってくるのが原因というわけではありません。

実はここでも肝臓が大きく影響しているのです。

春は、実生活で生活リズムが変わったり、環境の変化が多い季節です。また、新年会や歓迎会で飲酒をする機会も多くなります。ストレスからくる食生活の乱れやアルコールの過剰摂取により、肝臓により大きな負担がかかります。

それが続くと、肝臓が疲れやすくなり、結果的に睡眠に影響を及ぼすようになります。肝臓が疲れると、眠りが浅くなったり、なかなか眠りにつけなかったりします。そうした睡眠の質の低下が、日中に急激な眠気が襲ってくる原因なのです。
もし毎年春の眠気に悩まされている人は、まず生活習慣から見直すとよいでしょう。

食生活のバランスを整えること、アルコールの量は適度にすることを意識し、肝臓に優しい生活を続けましょう。そうすれば、眠りが深くなり、眠気も取れるようになります。

春はダイエットに最適

先ほども触れましたが、春には肝臓の機能が高まることで、体内の毒素を排出しやすくなります。冬の間にため込んだ毒素を、吐き出して元気になるのが春です。つまり、この時期はダイエットをするのに非常に適している季節だということも言えます。

気分的にも動きたくなっているところですし、

外へ出て運動すると、より健康的な状態になるでしょう。

 

また、春に採れる食材は、肝臓の働きを支えてくれる成分が含まれております。

タケノコ、フキ、ワラビといった山菜系は特におすすめです。体のデトックスを促進し、肝臓の機能もより高まります。

他にも、セリ、タラの芽、春キャベツも、春に採れる貴重な食材です。デトックス効果だけではなく、ポリフェノールも豊富に含まれているおります。肌のエイジング効果や血液をサラサラにする効果、そして代謝を促進する効果もあります。

春がダイエットに最適な季節というのは、人間の体が目覚めて動きたくなるから、というだけではありません。それをアシストしてくれる食材も豊富に採れるからです。

春は環境面で変化があるだけではなく、体内でも色々な変化が訪れます。それを知っておけば、なぜ動きたくなるのかという理由がわかり、生活も送りやすくなるでしょう。

肝臓を大切にし、健康的な毎日を送れるようにすれば、年度の始まりもしっかりとスタートを切ることができます。